お役立ちコラム?column

超個人的オススメスポット 宗谷編

一度は訪れてみたい最北端の地

宗谷岬公園の駐車場に停めた愛車のカタナ越しに最北端の地碑を見る。左には間宮林蔵の立像が見える。33年前にMVX250Fで来た時には、最北端の地碑付近は砂地でテントを張っているライダーもいた。

北海道ツーリングの目的地のひとつとして外せないのが宗谷岬。ここは日本最北端の地として誰もが知っている有名観光地のひとつだ。北緯45度31分22秒、東経141度56分11秒のこの地には「日本最北端の地」と記された碑が建てられ、多くの観光客が記念撮影を行い、賑わいを見せている場所でもある。特に北海道の観光シーズンとなる夏期には、記念撮影をするために順番待ちの長い行列ができるほどだ。

自分が北海道を巡る時、必ずと言っていいほど宗谷岬を目指して北上している。ここは何度訪れても“飽きない”というか“落ち着く”というか、来るとなぜか気持ちがリセットされたような清々しい気分にさせてくれる場所であるからだ。33年前に、初めての北海道ツーリングでここに来た時の新鮮な気持ちを、ここに来ると今でも思い出させてくれるからなのかもしれない…。スケジュール上、どうしても宗谷岬に寄れなかった北海道ツーリングの時には、何か忘れ物をしたようなモヤモヤした気分が残るのも不思議だ…。

偶然、観光客が途切れた瞬間を見つけ、最北端の地碑を撮ってみた。手前にあるイスは観光バスなどでやってくる団体さんが記念撮影するためのもの。ここで記念撮影をしている写真屋さんが設置したものだろうか?

宗谷岬周辺にはワインディングや
珍しい「白い道」が存在する

最北端の地碑ばかりに気を取られて、見逃してしまう人もいるという間宮林蔵の立像。せっかくこの地を訪れたのであれば、興味を持ってしっかりと見ておきたい。

最北端の地碑や駐車場となっている場所一帯は、宗谷岬公園になっている。駐車場から最北端の地碑に向かうと左手方向に、樺太が島である事を発見した間宮林蔵の立像がある。この像は、間宮林蔵の偉業を讃えると同時に生誕200年となる1980年に建立されたもの(当時は「間宮林蔵渡樺出航の地」に建立されていたが、1988年にこの地に移設された)。また、同年には黒御影石に「宗谷岬」の歌詞と楽譜を刻んでいる宗谷岬音楽碑が設置され、その隣からは「宗谷岬」の楽曲がエンドレスで流されている。宗谷岬に一度でも行ったことのあるかたなら、この楽曲の優しい歌声とメロディーが耳に残っているかもしれない。

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駐車場から国道238号線を隔てた宗谷丘陵には、展望台や灯台、平和の碑、祈りの塔などの多くの碑やオブジェなどがある。この宗谷丘陵に上がるにはバス停脇の舗装路をオートバイで登るだけ。すぐに広い駐車場に着くので、少しの時間でも立ち寄ってみることをおすすめしたい。丘陵からの眺めは素晴らしく、遮る物が何もないので360度にわたり気持ちよい展望が広がっている。

宗谷丘陵の駐車場。青い空と青い海のコントラストが美しい。さえぎる物がないため360度に渡りきれいな景色を見る事ができる。


ワインディングを走っていると見えてくるのが日本最大級のウインドファーム。風力発電機が57基も設置されておりその風景は圧巻だ。ちなみに、凹みの影になっている部分に白く見えるものは残雪。5月下旬でも雪が残っているほど寒い土地であるということを再認識させられた。

また、宗谷丘陵の駐車場から少し山側に進むと日本最大級のウインドファーム(風力発電)の風車が見えたり、広大な土地に宗谷黒牛が放牧されていたり、アップダウンの多いワインディングも楽しめる。さらに、「白い道」と呼ばれている本当に真っ白に見える道もある。この白い道は、この地の名産品であるほたての貝殻を敷き詰めた道で、車やオートバイも走れるがフットパスコース(歩くことを楽しむための道)となっているようなので、オートバイで走る時には路面を荒らさないよう注意を払って走りたい。

日本最北端の施設がたくさん!

宗谷岬周辺には、たくさんの「最北端」施設がある。オートバイ乗りにはお馴染みの「日本最北端のガソリンスタンド」。ここでは、給油証明書とツーリングの無事を祈ってくれる「交通安全」と手書きされた文字の小さいホタテ貝が貰える。最北端の記念として、また話しのネタとして、少量でも給油してみるのも良いだろう。さらに最北端の灯台(宗谷岬灯台)、最北端の駐在所(宗谷岬駐在所)、最北端の郵便局(宗谷岬郵便局)、最北端の神社(宗谷岬神社)などなどたくさんの最北端施設があり、時間があればひとつずつ巡ってみるものおもしろい。

宗谷丘陵にある広い駐車場。写真奥に進むと、丘陵に沿ってアップダウンの大きいワインディングロードが広がっている。左には鶴を模した祈りの塔が見える。

余談になるが、ライダーのツーリングシーズンの真逆にあたる冬に、この日本最北端の地「宗谷岬」で年越しを迎えるライダーも年々増えているようだ。それも多くのライダーがテント泊というツワモノで貴重な経験を楽しんでいる。年末にテレビ中継されたことや公共放送のドキュメント番組で取り上げられたこともあり、さらに多くの人たちに知られることとなったこともここでの年越しキャンプを楽しむ人が増えている一因のようだ。だが、興味本位やユルい生半可な気持ちで年越しキャンプに行ってはいけない。大袈裟ではなく、もちろん冗談でもなく、本当に生死に関わる大変なことになる可能性もあるので、年越しキャンプにチャレンジする場合には、充分以上な装備と事前の準備が必要であることを理解して欲しい。自分も一度は、宗谷岬での年越しキャンプを経験したいと思っているのだが、なかなかタイミングが合わず実行できていない…。近いうちにぜひとも実行してみたい!

宗谷岬から主要観光地までの距離は、おおよそだが次のようになるのでご参照のほどを。

  • 道の駅わっかない:約31km(国道238号線〜国道40号線などの利用の場合)
  • ノシャップ岬:約36km(国道238号線〜道々254号線などの利用の場合)
  • 道の駅さるふつ:約31km(国道238号線などの利用の場合)
  • 道の駅あさひかわ:約249km(国道238号線〜国道275号線〜国道40号線などの利用の場合)
  • 網走:約294km(国道238号線〜国道39号線などの利用の場合)
  • 苫小牧港:約409km(国道238号線〜国道40号線〜国道232号線〜国土う275号線〜国道12号線〜国道234号線などの利用の場合)
  • 小樽港:約380km(国道238号線〜国道40号線〜国道232号線〜国道231号線〜国道337号線〜国道5号線などの利用の場合)

(利用日:2018年春)

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旧海軍の望楼が遺されている。緑の芝生で覆われているが、間近で見るとむき出しのコンクリートが戦争の生々しさを伝えているような気がする。右となりには、平和の碑と宗谷海域海軍戦没者慰霊碑がある。


宗谷丘陵の海側から宗谷公園方面を見てみると、美しくさらに広がりを見せる景色を堪能できる。ここからだと、最北端の地碑が本当に海のすぐそばに建てられているということがわかる。

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