お役立ちコラム?column
〜1年前の旅のつづきへ 礼文島編〜しばコラ
しばコラ〜1年前の旅のつづきへ 礼文島編〜
利尻島鴛泊フェリーターミナルからフェリーに乗り礼文島へ。
礼文島の香深港までは約45分ほど。
景色を眺めているうちに、あっという間に到着しました。
到着後は、フェリーターミナル前にあるレンタル自転車&バイク屋さん 「レンタルサイクルCat
Rock礼文島」にて予約していたバイクを受け取りに。
125ccのバイクを事前に予約したものの、車種は分かりませんでしたが、PCXでした!!
この日は午後から雨予報。まずはトレッキングからスタートし、桃岩展望台へ向かいました。
バイクや車だと展望台に近い、かなり上の駐車場まで上がることができました。
観光バスの運転手さんが
「もっと上まで上がれるよ!」と教えてくれたのです。
身支度を整え、歩き始めます。
トレッキングコースは整備されていてとても歩きやすく、ルートもわかりやすい。
時間と天気を見ながら、どこまで行こうか・・・。
桃岩とともに猫の形をしている猫岩を近くで見たいと思い、緩やかなアップダウンのあるトレッキングコースを歩き始めました。
その両脇には様々な花が咲いていました。
花の名前が分からなくても、可愛らしい花々は見ていて心が和みました。
緩やかな丘陵の稜線は風がとても心地よく、両サイドには海と利尻島を望むことができます。
ちょっとした広場まで歩き、戻りの道で、ついに利尻山頂が雲の中から顔を出してくれました。
ちょっと目を離すとすぐに雲の中に入ってしまいましたが、歩いているうちに別の角度から再び利尻山頂を見ることができてラッキーでした。
降りてからは昼食へ。絶対に食べたいと思っていた 「ホッケのちゃんちゃん焼き」。
お店の前では入店を待つ人が並んでいました。
雨がポツポツと降り始めた時に入店することができ、迷わずホッケのちゃんちゃん焼き定食を注文。
一人旅をされている女性と三人で相席でした。
礼文島での予定や礼文島までの行程など、同じ場所を旅する者同士、話が尽きない楽しい時間になりました。
ホッケのちゃんちゃん焼きは、火が通ったところから身をほぐし、味噌と絡めながら食べるもの。
「これはビールだわ!」と、同席の方はビールを追加されていました。
私はご飯でホッケをたっぷりいただきました。
脂が乗っていて、味噌の濃さといい感じで混ざり合って、ご飯が進みます。
添えられていたタコも、これまた美味でした。
お店を出ると雨は本降りに。雨の中、礼文島最北端を目指します。
礼文島は稚内市の西方60キロメートルの日本海に位置する最北の離島で、南北29㎞、東西8㎞の細長い島です。
1時間弱で島の最北端まで行くことができます。
礼文島は南北に走る道が島の東側の海沿いにあり、目的地までは行きやすいのでナビなしで走り出しました。
雨でなければ行きたかった礼文岳を通り過ぎ、港や地元の方が買い物する食料品店を通り過ぎ、ひたすら走り続けると、地図で見た記憶のある
「金田ノ岬」。
確か 「ゴマフアザラシが見られる」と書いてあった気がする。
「ゴマちゃん、いたらいいな~」なんて思い鼻歌交じりに
「ゴマちゃーん!ゴマちゃーん!」とヘルメットの中で叫んでいたら、その時ふと海の方を見てみたら……いた!!
岩の上にゴマちゃんがちょこんと寝転がっていて、私の方を見ていたのです。
冗談みたいな展開に三度見。バイクを止めじっくり見てみる。
やっぱりゴマちゃんでした!!
嬉しくて
「ゴマちゃーん」と呼んでみる。もちろん返事はありません。
変な人間が来たと思っていたかもしれないけど、身動き一つせず、ずーっとこっちを見ている。
人に慣れているのかもしれません。
急いでスマホやカメラを取り出し、写真を撮る。
望遠レンズを持ってきておらず写真には限界があったが、しっかりカメラ目線もいただきました。
再びバイクに乗り走り出す……が、ちょっと違和感。地図で見た感じと違うな……。
もう少し走ってみると、道路表示に
「香深」の文字が。
まさかフェリーターミナル方面に戻っている!?
慌ててバイクを止め地図を確認。戻っていました。
ゴマちゃんではしゃいでいる場合ではなかった。分岐で間違えたらしい。
今度はナビをつけ、スコトン岬へ向かう。
再びゴマちゃんの金田ノ岬を通ったが、ゴマちゃんはもういませんでした。
道を間違えたからこそ、ゴマちゃんに会えたのかも♪
前向きに考えることにしました。
雨は降りが強くなり、丘に上がると風も強くなってきた。
「風は嫌だー」
踏ん張って走り、やっとこさスコトン岬へ到着。
土砂降りの中、ヘルメットを被ったまま駐車場から岬へと歩く。
人っ子一人いない岬。写真も撮り放題。
素早く写真を撮り、売店へ逃げ込む。
その売店で話をしてくれたお店の方は、会社を辞めて歩いて旅をしているとのこと。
九州だったか屋久島だったか……日本縦断旅の途中でのアルバイト中だそう。
それにしても、歩きって!!
想像もできない時間を歩き続けると思うと、思考が停止しそうでした。
とにかくすごすぎる。
雨や風でピーピー言っていられません。
再び覚悟を決めて、暗くなり始めた雨の中、元来た道を走り、バイクを無事返却。
短い時間だけど、濃密な時間でした。
その日のお風呂が最高に気持ちよかったことは言うまでもありません。
お酒も美味しくガブガブいただきました。
礼文島では灰色の雲の中で周囲の景色はあまり見えませんでしたが、それでも大好きな自然とバイクを一緒に楽しむことができ、美味しいお魚も食べられて贅沢な時間でした。
関東は真夏の35℃超えの日々。
長袖必須の涼しさも、これまた最高でした。
夏はやっぱり北海道。今度は望遠レンズを持ってゴマちゃんに会いに行こうと思います。