お役立ちコラム?column

オフロードのエンデューロレースのススメ 1

外と身近にあるオフロードコースに見に行ってみよう!

オフロードレースと聞くと、人工的に造られたコースを高速度で走り抜けるモトクロスや広い砂漠を何千キロという途方も無い距離を走るラリー、山やゲレンデに設けられたコースを周回するエンデューロ、はたまた自然と人工物を入り混ぜた間には歩けないような険しいセクションを使ったトライアルなど、さまざまな種類が思い浮かぶと思います。
 この中でも、初心者に比較的とっつきやすいと言われているのがエンデューロ。…なのですが、このエンデューロの中にもさまざまな競技形態やカテゴリーがあることをご存知ですか?

丸太と大きなタイヤセクションの組合せも時にはレイアウトされる。ギャラリーが集まりやすい場所に設置されることが多いので、クリアできた時にはとても快感!

 日本で今一番多くのエントラント(参加者)を集めているのが、クロスカントリー系と呼ばれている競技で、筆頭となるのがJNCC(ジャパン・ナショナル・クロス・カントリー)のレース。このレースは、100分と180分のクラス別に設定されたレース時間の中で、いかに速く多く周回するかを競うもので、分かり易く言えばひとりで走るオフロードの耐久レースというイメージ。クラス分けはライダーの技量(ライセンス不要のレースの場合は、自己申告となる場合が多い)によって決まるため、初心者がトップライダーと同じクラスになってしまうなんてことはあまりないのでご心配なく。それと、レース時間が長くなると給油や水分補給なども必要となるため、ピット作業も必要となってくる場合もある。

クロスカントリー系のコースの多くは、自然の地形を活かしながら難易度を上げる方向でコースレイアウトやセクション構成される場合が多いようだ。使用する会場のベースがモトクロスコースの場合は、既存のコースを無視して縦横無尽にコース横断したり、見学しやすい場所に丸太や石(岩)を運んで人工的にセクションを置いたりしてライダーも観客もより楽しめるコースが造られることが多いようだ

 このレースは年間8戦くらい開催されることが多い。開催地は、北は東北から南は九州までシリーズ戦として開催されているので、ご自宅近くの会場で開催される時には観戦に出かけて見るのも面白い。基本的に観戦料は無料(開催場所によって駐車料金などが必要となる場合もあるが…)。さらに受付で名前を登録するだけで、無料で“観戦保険”に加入してくれることもありがたい。パドックには掘り出し物を探す楽しみがあるオフロード関連のショップが軒を連ねていたり、ケータリングカーもたくさんいたりするので観戦以外にも一日中楽しむことができる。友人や家族で出かけるのも楽しいレースだ。

ビッグオフローダーと呼ばれる大型マシンで出場するライダーもいる。ファンバイクやスマートな電動バイク、エンデューロマシンと同じコースを激走するビッグバイクは大迫力!

ウッドチップが厚さ50cmくらい敷き詰められフカフカの路面はなかなか走りづらいもの。他車が巻き上げたホコリには土と細かいウッドチップが含まれておりゴーグルは外せない。

造られたガレ場では、ライン取りによって難易度が全然異なる。レース前日に行われるコース下見(基本的に徒歩)をしっかりと行って、自分の理想ラインを探すことをおすすめしたい。

いろいろなマシンが出場できるクラスがあるぞ

 また、このJNCCが開催しているレースで、より初心者向けのレースもある。それがWEX(ウイーク・エンド・クロスカントリー)だ。このWEXには主に東日本地域で開催されるWEXイーストと西日本地域で開催されるWEXウエストがある。それぞれ年間8戦のスケジュール(昨年実績)が組まれており、毎月のように開催されている。
 WEXではオフロードビギナーがより出場しやすいクラスも設定されていることが最大の特徴のひとつでもある。
例えば、50ccのスクーターやスーパーカブなどビジネスバイクが出場できる 「モペット改ライト」クラス
108ccまでのスクーターやビジネスバイクが出場できる 「モペット改フル」クラス、空冷マシン限定の 「空冷オープン」クラス、電動マシンが出場できる 「eXC」クラス、女性ライダーのための 「レディース」クラス、小学生までのお子さんが出場できる 「キッズ」クラス、2人1組のペアで走る 「ツインターボ」クラス、リッターバイクなどのビッグアドベンチャーモデルが出場できる 「ビッグワン」クラスなどなど、いろいろなマシンが出場できる環境を用意してくれている。
 レース時間は50分・90分・120分と3パターンが用意されており、自信と体力に合わせてセレクトできる(ただし、参加クラスは走行時間によっては対応していないクラスもあるので注意したい)。旧型でも新型でもオフロードバイクさえあれば、装備類をしっかりと用意するだけでエントリーできてしまう。とても手軽に始められるオフロードレースだ。

時にはフラットダート路面をフル加速&フルブレーキングなどを繰り返すコースも造られる。フラット路面だからと油断していると足下をすくわれて転倒することもある

7〜8メートルくらいのほぼ垂直な壁、しかも助走距離が短いことから失速して失敗するライダーが続出する。難易度が高いため初級クラスには設定されていない。

 実は自分も恥ずかしながら、このWEXの50分に昨年(2023年)参加したことがある。その時の会場は埼玉県のオフロードヴィレッジ。もともとこのコースは全日本モトクロス選手権など本気のモトクロスレース会場であるが、モトクロスコースを中心にしてその周辺に丸太やけっこう大きめの石を豊富に散りばめたガレ場や、ウッドチップを敷き詰めたフワフワ路面など、ライダーがエンデューロとして楽しみたい要素をたっぷり含ませてくれたコース作りがされていて初出場の自分にはお腹いっぱいで充分以上に楽しめた。余談だが、レース後1時間は動けなかった…。普段の運動不足と体力不足が露呈し、今は反省の日々を過ごしている。。。

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